ガルバリウム鋼板のサビ対策とメンテナンス方法
近年、屋根や外壁のリフォームで大人気のガルバリウム鋼板。
軽くて丈夫、さらにサビに強いという特徴から「メンテナンスがいらない」と思われがちです。
しかし、実際は “まったくサビない屋根材ではありません”。
ガルバリウムは従来のトタンに比べると飛躍的にサビに強いですが、
「適切なメンテナンス」をすることで寿命が大きく変わります。
今回は、プロの塗装屋として ガルバリウム鋼板を長持ちさせるためのサビ対策とメンテナンス法 をわかりやすく解説します。

目次
- ■ ガルバリウム鋼板は“サビにくい”が“サビないわけではない”
- ● キズやへこみが放置されている
- ● もともとの施工が甘い
- ● 汚れ・苔・埃が溜まる
- ● 海沿いなど塩害地域
- ■ ガルバリウム鋼板のサビ対策
- ① 定期的な点検(最低でも5年に1回)
- ② 表面の汚れを落とす(高圧洗浄は注意)
- ● 自分でやる場合
- ● プロがやる場合
- ③ キズを見つけたら早めに補修
- 【軽度の傷】
- 【金属が露出している傷】
- ④ 塗装で耐久性を延ばす(10〜20年が目安)
- ● 塗装が必要になるサイン
- ● 使用する塗料
- ⑤ 塩害地域は特別な対策が必要
- ● 必要な対策
- ■ プロが推奨するメンテナンススケジュール
- ■ まとめ|ガルバリウム鋼板は「手をかければ長く持つ」
■ ガルバリウム鋼板は“サビにくい”が“サビないわけではない”
ガルバリウム鋼板は、
アルミ・亜鉛・シリコン を組み合わせた合金めっき鋼板です。
この特殊なめっき層が
・表面を保護し
・キズが付いても自ら保護皮膜を形成し
サビの進行を防いでくれます。
しかし、以下のような状態ではサビのリスクが高まります。
● キズやへこみが放置されている
金属露出部分からサビが発生します。
● もともとの施工が甘い
切断面の処理不良や、ビス周りの施工不良はサビの代表的な原因。
● 汚れ・苔・埃が溜まる
水分を保持しやすく、サビを進行させる原因になります。
● 海沿いなど塩害地域
塩分はサビの大敵。ガルバリウムでも影響を受けます。
■ ガルバリウム鋼板のサビ対策
ここからは、プロ目線で “特に重要なポイント” を整理します。
① 定期的な点検(最低でも5年に1回)
ガルバリウムは耐久性が高いため、スレート屋根のような頻繁な塗装は必要ありませんが、
点検は必須 です。
点検では以下をチェックします:
-
キズ・へこみ
-
ビス周りのサビ
-
塗膜のはがれ
-
雨樋の詰まり
-
コーキング切れ
-
棟板金の浮き
軽度のサビであれば早めの処置で十分に止められます。
② 表面の汚れを落とす(高圧洗浄は注意)
実はガルバリウムの大敵は「付着した汚れ」です。
ホコリ・鳥のフン・苔・花粉などが長期間付着していると腐食の原因になります。
● 自分でやる場合
柔らかいスポンジと中性洗剤で水洗いがベスト。
強くこすると傷になるのでNG。
● プロがやる場合
屋根の場合は高圧洗浄を使いますが、
ガルバリウムは水圧が強すぎると塗膜を痛めることがあるため、
圧を抑えた低圧洗浄 を使うことが多いです。
③ キズを見つけたら早めに補修
傷が入るとその部分だけ保護皮膜がなくなり、サビが発生しやすくなります。
【軽度の傷】
タッチアップ(補修用塗料)で処置可能。
【金属が露出している傷】
研磨 → サビ止め塗料 → 上塗り
この3ステップが必要です。
特に棟板金周りやビス周りは傷がつきやすいため、要チェックです。
④ 塗装で耐久性を延ばす(10〜20年が目安)
ガルバリウム鋼板は、劣化が進む前の適切な時期 に塗装することで、
さらに10〜20年寿命を伸ばすことができます。
● 塗装が必要になるサイン
-
色あせ
-
表面のツヤの消失
-
チョーキング現象(白い粉が手につく)
-
表面の細かなサビ
特に沿岸部・工業地帯などは劣化が早い傾向があります。
● 使用する塗料
ガルバリウムには通常の塗料が密着しづらいので、
必ず 専用のプライマー(エポキシ系など) が必要です。
これを省くと、1〜3年で塗膜が剥がれてしまいます。
塗料は
-
シリコン(コスパ重視)
-
フッ素(耐久性重視)
-
無機(最長寿命)
などが選ばれます。
⑤ 塩害地域は特別な対策が必要
海から2km以内は「塩害地域」に分類されることが多く、
ガルバリウムでも腐食が早まります。
● 必要な対策
-
専用の高耐久塗料を使う
-
5年に1回の点検
-
年1〜2回の水洗い
-
表面に塩がつきっぱなしにならないようにする
屋根材自体を“耐塩害タイプ”にするケースもあります。
■ プロが推奨するメンテナンススケジュール
| 範囲 | 目安 |
|---|---|
| 点検 | 3〜5年に1回 |
| 洗浄 | 5年に1回(汚れが多い地域は年1回) |
| 補修 | キズや軽度サビを見つけ次第 |
| 塗装 | 10〜20年が目安(劣化状況によって変動) |
ガルバリウムは優れた素材ですが、完全メンテナンスフリーではありません。
“早期発見・早期補修” が何より大切です。
■ まとめ|ガルバリウム鋼板は「手をかければ長く持つ」
ガルバリウム鋼板はサビに強く、耐久性に優れた屋根材・外壁材ですが、
◎ キズ
◎ 汚れの放置
◎ 施工不具合
があると、耐久性が一気に落ちてしまいます。
逆にいえば、
定期点検 + 早めの補修 + 適切な塗装
この3つを守るだけで
“30年以上持つ屋根材” へと変わります。
お家を長持ちさせるために、ぜひ定期的なメンテナンスをご検討ください。
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