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【郡山市】屋根 外壁 とそうタスペーサー(遠藤)

スタッフブログ 2019.01.16 (Wed) 更新

みなさんこんにちは。郡山塗装の遠藤です。

先日、お客様を訪問した際に「タスペーサーってどんなのもの?」と質問されました。

実物を持ち合わせていなかったので、紙に絵をかいてお伝えしましたがなかなか上手く伝わらないという事がありました。

今回は屋根塗装の際に非常に重要なタスペーサーについてです。

 

その前に、「縁切り」について少しご説明致します。

屋根材には様々な種類がありますが、どの屋根も、11枚が重なり合って、ひとつの「屋根」を形成しています。

この、屋根材が重なり合っている部分には、ちょっとした隙間が生じます。

実はこの隙間には、屋根の内部に入り込んでしまった雨水を排水するという、非常に重要な役割があります。

しかし、屋根塗装をすると、屋根が重なり合った部分の隙間が、塗料で埋まってしまいます。隙間が塗料で閉じられてしまうと、雨水などの水分が隙間の中に溜まってしまい、内部に溜まった水に、屋根外側の水もどんどん吸い寄せられるという「毛細管現象」が誘発される可能性が高くなります。

水分がどんどん屋根材の内部に浸水すると、屋根材の下にある野地板が腐りやすくなるため、室内の雨漏りなど、屋根や住宅にさまざまなリスクをもたらしてしまいます。 そのため、塗料で埋まってしまった屋根材の隙間は、専用の道具で塗料を取り除かなければならず、その作業こそが「縁切り」です。

通常、縁切りは、屋根塗装工事が終わって、塗料が完全に硬化した段階で行われます。固まった厚みのある塗料に手作業で切れ目を入れて行きますので、作業にはかなりの時間がかかってしまいます。しかし、塗装をした翌日など、塗料が完全に乾き切っていない状態で縁切りをしても、隙間付近の塗料が再びくっついてしまいますので、縁切りの意味がなくなってしまいます。このような理由から、縁切りは、塗膜が完全に形成された後に行うべきとされているのです。

先ほど、縁切りは塗装が完全に乾いたタイミングで行うと説明しましたが、今回ご紹介するタスペーサーは、塗装の途中段階で使用する道具です。まず、外壁塗装は、基本的な流れとして、下地処理、下塗り、中塗り、上塗りという順番で行われます。 

タスペーサーは下塗りが終わった時に取り付けます。屋根と屋根が重なっている部分の間に、タスペーサーを差し込んでおくと、このあと中塗り、上塗りを施しても、塗料がタスペーサーに遮られて隙間を塞がなくなります。

このようにしておくことで、塗料が乾いたあと、屋根表面を歩き回って手作業で隙間を開ける縁切り作業が不要になるのです。

つい先日、外装劣化診断をさせて頂いたお宅は定期的に塗装をしていたとのことですが、実際に屋根に上ってみると、縁切りがされておらず(もしくは作業が不十分だった為)小口が完全に塞がっていました。家を長持ちさせる為に行った塗装も、塗装をしたことによって雨漏りのリスクを高めてしまう為、しっかりとした知識を持った業者に依頼するようにしましょう。

タスペーサー設置はした方がいいものではなく、必ずしなければいけない工事ですので、見積内容をよく確認し、信頼できる業者かどうか見極めるようにしましょう!

ブログ執筆者

株式会社郡山塗装 宇都宮支店長

遠藤卓弥

所有資格:

  • ・2級建築施工管理技士(建築)
  • ・外壁劣化診断士